
「給湯器を交換するなら、エコキュートとガス給湯器のどちらがいいの?」
「エコキュートは電気代が安いと聞くけれど、本当にお得なのかな?」
給湯器の買い替えを考え始めると、こんな疑問が出てきますよね。
エコキュートとガス給湯器は、どちらもお風呂やキッチンでお湯を使うための設備ですが、お湯を作る仕組みや費用、設置方法、使い勝手には大きな違いがあります。
結論からいうと、どちらかがすべての家庭にとって正解というわけではありません。
家族の人数やお湯の使い方、現在の住宅設備、電気・ガスの契約状況によって、向いている給湯器は変わります。
今回は、エコキュートとガス給湯器の違いを、初期費用・ランニングコスト・使いやすさ・設置条件などから比較していきます。
「次はどちらにしよう?」と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
まずは違いを簡単に|エコキュートとガス給湯器の仕組み
最初に、それぞれがお湯を作る仕組みを簡単に確認しておきましょう。
エコキュートは「電気+空気の熱」でお湯を作る
エコキュートは、ヒートポンプという仕組みを使って、大気中の熱を取り込みながらお湯を作ります。
作ったお湯は貯湯タンクにためておき、必要なときに使用します。
イメージとしては、
- あらかじめお湯を作る
- タンクにためておく
- 必要なときに取り出して使う
という「貯湯式」の給湯設備です。
電気料金が比較的安い時間帯を活用して沸き上げることで、給湯にかかるランニングコストを抑えやすいのが特徴です。
ガス給湯器は「使うときにお湯を作る」
一般的なガス給湯器は、蛇口やシャワーを開いたときにガスを燃焼させ、その場で水を温めます。
つまり、エコキュートのように大量のお湯をタンクへためておくのではなく、必要なときに必要なお湯を作る方式です。
そのため、タンクのお湯がなくなる「お湯切れ」を基本的に気にせず使えるのが大きな特徴です。
比較① 初期費用はどちらが安い?
まず気になるのが、交換や導入にかかる費用ですよね。
一般的には、設備の構成がシンプルなガス給湯器の方が初期費用を抑えやすく、エコキュートは本体と貯湯タンク、ヒートポンプユニットなどが必要になるため、初期費用が高くなる傾向があります。
ただし、実際の価格は単純に本体価格だけでは比較できません。
- 現在使用している給湯器
- 配管の状態
- 電気工事が必要か
- ガス配管工事が必要か
- 設置場所
- 選ぶ機種やグレード
などによって、工事費を含めた総額が変わります。
特にガス給湯器からエコキュートへ変更する場合は、電源や配管、基礎などの工事が必要になることがあります。
そのため、広告などに掲載されている本体価格だけではなく、「工事をすべて含めると最終的にいくらになるのか」を確認することが大切です。
比較② 毎月の光熱費はどちらがお得?
長く使う設備だからこそ、毎月の光熱費も気になるところです。
エコキュートは、大気中の熱を利用するヒートポンプ方式のため、電気だけで直接お湯を加熱する方式とは仕組みが異なります。
さらに、契約している電気料金プランによっては、料金の低い時間帯を使ってお湯を沸かすこともできます。
そのため、条件が合えば給湯にかかるランニングコストを抑えやすい設備です。
一方、ガス給湯器はガス料金の影響を受けます。
ただし、ここで注意したいのが、
「エコキュートなら必ず○円安くなる」とは言い切れない
ということです。
実際の光熱費は、
- 家族人数
- お湯の使用量
- シャワーの使用時間
- 追い焚きの回数
- 電気料金プラン
- ガス料金プラン
- 季節
- 設定温度
などによって変わります。
特に最近は電気料金・ガス料金ともに変動するため、昔の料金例をそのまま現在の家庭に当てはめない方が安心です。
比較③ お湯切れの心配は?
使い勝手で大きく違うのがお湯の供給方法です。
エコキュートの場合
エコキュートはタンクにためたお湯を使用するため、想定以上にたくさん使うと、お湯が足りなくなる場合があります。
例えば、
- 親戚や友人が泊まりに来た
- 家族全員が長時間シャワーを使った
- いつもより何度もお風呂に入った
- 日中に大量のお湯を使用した
といった日は注意が必要です。
ただし、最近の機種には使用状況を学習したり、必要に応じて沸き増ししたりする機能があります。
家族人数や生活スタイルに合ったタンク容量を選ぶことが大切です。
ガス給湯器の場合
ガス給湯器は必要なときにお湯を作るため、タンク容量によるお湯切れを心配する必要がありません。
来客が多い家庭や、日によってお湯の使用量が大きく変わる家庭には使いやすい方式です。
比較④ 設置スペースはどれくらい必要?
これは住宅によって大きなポイントになります。
エコキュートは、基本的に
- 貯湯タンクユニット
- ヒートポンプユニット
の設置スペースが必要です。
特に貯湯タンクはある程度の大きさがあるため、住宅の周囲に十分なスペースがない場合は、設置できる機種が限られることがあります。
一方、ガス給湯器は壁掛けタイプなど比較的コンパクトな機種が多いため、限られたスペースにも設置しやすいのが特徴です。
ただし、最近ではエコキュートにも薄型タイプがあります。
「スペースが狭いからエコキュートは無理」と決めつけず、実際の設置場所を確認してもらうのがおすすめです。
比較⑤ シャワーの水圧は違う?
ガス給湯器からエコキュートへ交換する方が気にされることのひとつが、シャワーの水圧です。
一般的な貯湯式のエコキュートでは、タンク内のお湯を使う仕組み上、使用環境によってはガス給湯器から交換した際に水圧の違いを感じることがあります。
特に、
- 2階や3階でシャワーを使用する
- 複数の場所で同時にお湯を使う
- 強めのシャワーが好み
というご家庭では確認しておきたいポイントです。
現在は高圧タイプのエコキュートもあるため、水圧を重視する場合は機種選びの段階で相談すると安心です。
比較⑥ 故障したときの考え方
どちらの給湯器も機械ですので、長く使用すれば故障する可能性があります。
ただし、設備の構造は異なります。
エコキュートは、
- ヒートポンプユニット
- 貯湯タンク
- 各種ポンプ
- センサー
- 電子基板
など複数の部品で構成されています。
使用年数が長くなると、一つの部品を修理したあとに別の部品が故障する可能性もあります。
特に10年以上使用している場合は、修理だけではなく交換費用もあわせて比較するのがおすすめです。
ガス給湯器についても、使用年数が長くなれば部品の劣化や修理部品の供給状況を考える必要があります。
どちらの場合も、「壊れたら必ず修理」ではなく、使用年数と修理費用を見ながら判断することが大切です。
比較⑦ 災害時はどちらが安心?
災害への備えという視点では、エコキュートならではの特徴があります。
エコキュートは貯湯タンクにお湯や水をためているため、機種や状況によっては断水時にタンク内の水を生活用水として取り出せます。
例えば、トイレや掃除などの生活用水として活用できます。
ただし、飲用には適さない場合があり、取り出し方も機種によって異なります。
非常時には必ず取扱説明書を確認してください。
また、停電・断水時に普段どおり給湯できるという意味ではありません。
電気・水道・ガスのどれが停止しているかによって利用できる機能が変わるため、「エコキュートなら災害時も必ずお湯が使える」と考えないようにしましょう。
比較⑧ 太陽光発電との相性は?
すでに太陽光発電を設置しているご家庭では、エコキュートも検討しやすい設備です。
従来は、夜間の電気を利用して沸き上げる使い方が一般的でした。
一方、現在は太陽光発電の余剰電力を活用して昼間に沸き上げることを想定した機能を備える機種もあります。
特に、固定価格買取制度の終了後など、売電するより自宅で電気を使う「自家消費」を重視したい場合には、給湯も電力の活用先のひとつになります。
ただし、太陽光発電の容量や発電量、契約している電気料金プランによって最適な運転方法は異なります。
エコキュートが向いている家庭
ここまでの違いを踏まえると、エコキュートは次のようなご家庭と相性がよいでしょう。
- 給湯にかかるランニングコストを見直したい
- オール電化住宅にしたい、またはすでにオール電化
- 太陽光発電を設置している
- 家族のお湯の使用量がある程度決まっている
- 屋外にタンクを置けるスペースがある
- 非常時に使える生活用水を確保しておきたい
特に、毎日一定量のお湯を使うご家庭では、エコキュートの特徴を活かしやすくなります。
ガス給湯器が向いている家庭
逆に、次のようなご家庭ではガス給湯器の方が使いやすい場合があります。
- 初期費用をできるだけ抑えたい
- 給湯器の設置スペースが限られている
- お湯の使用量が日によって大きく変わる
- お湯切れを気にせず使いたい
- 現在のガス設備をそのまま活かしたい
- 強いシャワーの水圧を重視している
現在の設備を大きく変更せず交換したい場合は、同じ方式のガス給湯器へ交換する方が工事をシンプルにできることもあります。
結局どちらが安い?「本体価格」だけで比較しないことが大切
エコキュートとガス給湯器を比較するときに、一番避けたいのが本体価格だけで決めることです。
給湯器は10年前後にわたって使用することが多い設備です。
そのため、比較するときは、
- 購入価格
- 設置工事費
- 毎月の電気代・ガス代
- メンテナンス費用
- 将来の修理・交換
- 現在の住宅設備との相性
まで含めて考えるのがおすすめです。
最初に数万円安かったとしても、長期間使用したときの光熱費まで含めると結果が変わることがあります。
反対に、光熱費だけを見てエコキュートを選んでも、大きな追加工事が必要であれば初期費用が高くなることがあります。
給湯器選びで確認したい5つのポイント
どちらにするか迷ったときは、次の5項目を確認してみてください。
- 現在の給湯器は何を使っているか
- 家族は何人で、毎日どれくらいお湯を使うか
- エコキュートを設置できるスペースがあるか
- 現在の電気・ガス料金プランはどうなっているか
- 初期費用と今後のランニングコストのどちらを重視するか
ここまで整理すると、ご家庭に合う方式がかなり見えやすくなります。
「今ガスだから、次もガス」と決める必要はありません
給湯器が故障したとき、今までと同じタイプへ交換するのが一番簡単に感じますよね。
もちろん、それが最適な場合もあります。
ただ、給湯器の交換は10年に一度程度の大きな設備更新になることも多いため、住宅のエネルギー環境を見直すよいタイミングでもあります。
例えば、
- 今後太陽光発電を設置したい
- ガスコンロからIHへ変更したい
- 電気料金プランを見直したい
- 家族人数が以前と変わった
という場合は、給湯器だけではなく、家全体の使い方から考えてみるのもおすすめです。
まとめ|エコキュートとガス給湯器は家庭に合った方を選びましょう
エコキュートとガス給湯器には、それぞれ違ったメリットがあります。
エコキュートは、空気の熱を活用してお湯を作り、貯湯タンクにためて使用する設備です。
ランニングコストを見直したい方や、オール電化・太陽光発電との組み合わせを考えている方に向いています。
一方、ガス給湯器は比較的コンパクトで、必要なときにお湯を作れるため、お湯切れを気にせず使いやすいという特徴があります。
大切なのは、単純に「どちらが人気か」ではなく、
- 現在の住宅設備
- 家族構成
- お湯の使い方
- 設置スペース
- 初期費用
- 今後の光熱費
を一緒に考えることです。
「わが家ならどっち?」と迷ったら
エコキュートとガス給湯器は、住宅によって向き・不向きが変わります。
「ガス給湯器からエコキュートに変更できる?」「今の家ならどのくらいの容量が必要?」といった段階でも大丈夫です。
現在の設備やご家族のお湯の使い方を確認しながら、ご家庭に合った方法をご案内いたします。
交換を急いでいない方も、お気軽にご相談ください。
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